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2020年8月5日 ポイント・マイル

損しないマイナポイントの選び方~2,500円上乗せ、赤ちゃん分も還元ほか「裏ワザ」まとめ/岩田昭男

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9月1日の「マイナポイント」付与開始まで1ヵ月を切り、注目度が高まっています。どの決済事業者を選べばいいのか?私がラジオ番組で解説した内容をおさらいします。

「マイナポイント」の注目度が上がっている

月~金の午前7時から9時まで、文化放送で『なな→きゅう』というラジオ番組が放送されています。司会は元日本テレビアナウンサーの上田まりえさん、パートナーはお笑い芸人アンタッチャブルの柴田英嗣さん。私は7月29日、7時30分からの約20分間、電話で「マイナポイント」についての解説で出演しました。


それでは、当日の番組を再現してみましょう(※編注:文化放送の許可を得て、ラジオ番組『なな→きゅう』の一部内容を書き起こしています)。最初にジングルが入ります。それから、メインの上田まりえさんが話し出します。

上田まりえさん(以下、上田):マイナンバーカードを活用したキャッシュレス還元施策「マイナポイント事業」が9月1日からスタートします。そして現在、マイナポイントの申し込み受付がすでに始まっています。

そんな中、柴田さんをはじめ多くの方が、マイナポイントについて、いまいち理解していないのではないでしょうか。ポイント好きの柴田さんは、マイナポイントに興味はありますか。

柴田英嗣さん(以下、柴田):ぼくは楽天ユーザーなんでポイントは大好きなんですよ。だから、マイナポイントにもぜひ挑戦したいですね。

上田:そんな柴田さんのために、今日は、マイナポイントに詳しい消費生活ジャーナリストの岩田昭男さんとお電話がつながっています。岩田さん、おはようございます。

マイナポイントの特長は「25%の還元率」

岩田:おはようございま~す。

上田:よろしくお願いします。早速ですが、そもそもマイナポイントとは、どのようなサービスなんですか?

岩田:マイナンバーカードを所有している人が、キャッシュレス決済で、買い物やチャージをした際に、25%分(上限5,000円相当)のポイントが貯まるというサービスです。

柴田:還元率25%というのは高いね。

岩田:そうなんです。すごく高い。あのPayPayでさえ20%でしたから、その高さが分かろうというものです。しかし、あまりに高すぎるというので、いつの間にか上限5,000円の制限が入りました。つまり、25%といっても、おまけは5,000円までと厳しく制限されたというわけです。ですから、2万円使うともうおしまいです。

柴田:そうか、2万円チャージすれば、25%で5,000円になるからね、それからはマイナポイントは貯まらなくなるのか、使い勝手はあまり良くないね。

「クレジットカード」「電子マネー」「QRコード」決済から1つを選ぶ

上田:マイナポイントを利用するには、どうしたら良いのでしょうか?

岩田:ポイントを受け取るにはマイナンバーカードを取得し、スマートフォンやパソコン上で予約と申し込みをする必要があります。ただし、マイナンバーカードの発行には1ヵ月はかかりますから早めに手続きしてください。

上田:マイナポイントは、どうやって受け取るのでしょうか?

岩田:貯まるポイントは、事前に登録したクレジットカード、電子マネー、QRコード決済のポイントか残高、という形で受け取ります(マイナポイントというポイントはなく、貯まる時は登録したツールのポイント、または残高になります)。

決済事業者の上乗せキャンペーンの数々

上田:どの決済サービスを選ぶかで、違いはあるのでしょうか?

岩田:現在、国は上限5,000円を設定していますが、それ以上のお得を各決済事業者が上乗せして登録者に還元しようとしています。ですから狙うならこちらの方ですね。決済事業者の戦いが勃発していますから。

柴田:例えば、楽天はどうでしょうか?

岩田:楽天ペイはポイントの「3重取り」で合計26.5%になります。「3重取り」とは、楽天ペイ、楽天カード、楽天キャッシュの3つでお得を取るので、そう呼ぶのです。

柴田:そんなことができるんだ。さすが楽天だね!

岩田:他にもいろいろあります。「上乗せキャンペーン」が現在の主流ですが、こちらは最大が2,500円上乗せ、次に2,000円上乗せ、1,000円上乗せと続きます。

上田:なんか大盤振る舞いですね、それって!

上乗せキャンペーンは「d払い」「WAON」「ゆうちょPay」

岩田:飛び抜けているのがドコモの「d払い(QRコード決済)」で2,500円。国が提供する基本の5,000円に2,500円プラスで合計7500円になります。ドコモのユーザーにお勧めです。

柴田:7,500円というとかなりの額だから、お得感は十分だよね。

岩田:次はイオンの電子マネー「WAON」で、2,000円の上乗せ。国の基本5,000円に2,000円プラスで7,000円となります。イオンモールで毎日買い物をする主婦にオススメですね。

上田:イオンモールなら各地にありますから使えますね!

岩田:あと「ゆうちょPay」も2,000円上乗せで、7,000円です。こちらは郵貯に口座のある人にお勧めです。

1,000円上乗せグループには「au Pay」と「Suica」があります。「au Pay」はauのサービスに入っている人にお勧め。「Suica」は首都圏の鉄道を利用する人に向いています。

ただ、マイナポイントが貯まるのは9月1日からですから、まだひと月あります。これから3,000円上乗せの登場なんてこともあり得ますからまだまだ目が離せません。

柴田:上乗せキャンペーンには注目だね。

岩田:その他に裏技としては家族で貯めるという方法がありますよ。

例えば4人家族なら1人5,000円もらえますから確実に2万円は手に入ります。赤ちゃんの分もカウントできますからかなりお得ですよ。

マイナポイントのサイトから決済事業者を選ぶ

上田:ところで、どのキャッシュレス決済サービスを選べばいいんですか?

岩田:基本は自分がよく使っているカードです。クレジットカードや電子マネー、QRコード決済の中から選ぶのが良いでしょうが、クレジットカードはこの事業への参加が少ないので、思い切って、電子マネーかQRコード決済を選んでも良いでしょう。

上田:マイナポイントを申し込むのに注意点とかありますか?

岩田:登録するカードは1枚しか選べません。また、この事業への登録も1回しかできませんので注意してください。

上田:別のカードがお得だから半年後にはそちらのカードで登録し直そうということはできないんですね。慎重に選ばないと。

岩田:マイナポイントのサイトに参加するカード会社など決済事業者の一覧が出ていますから、そちらから選んでください。
※参考:対象となるキャッシュレス決済サービス検索 | マイナポイント事業 – 総務省

上田:はい、私も登録してみます。岩田先生、今日は、朝早くからありがとうございました。

岩田:いや、どう致しまして。マイナポイントで貯まるのは5,000円が基本ですが、努力すれば7,500円まで行くということ、また、家族で一緒に貯めるとお得感はかなり大きくなるということ、よく勉強して利用してください。

上田:消費生活ジャーナリストの岩田昭男さんに、9月からスタートするマイナポイントについて伺いました。

マイナポイントについての素朴な疑問

今回のラジオ出演で、改めて「マイナポイント」について疑問や改善案が出てきましたので、付記しておきます。

1)マイナポイントは2万円が1つの目印
25%還元と上限5,000円という仕組みですが、すでに述べたように2万円を使うと5,000円で札止めとなります。また期間は2021年3月末までの7カ月ですからコツコツ貯めることもできるのですが、2万円で終わりになりますから早めに5,000円獲得してスッキリした方がいいと私は思います。いずれにしろ今回のマイナポイントは2万円が1つの目印となります。そこをしっかり理解することが大切でしょう。キャッシュレス・ポイント還元事業の時のように長期的にポイント獲得を続けることは無理です。

2)「紐付け」ではなく「登録」です
マイナポイントを獲得する時には必ずマイナンバーカードとキャッシュレス決済のツールを紐付けないといけないと言われます。で、例えば、クレジットカードからマイナンバーカードにチャージして、マイナンバーカードで買い物するイメージを抱くのですが、しかし実際はまったく関連がありません。マイナンバーカードには決済機能がないからです。そこで多くの人が紐付けが必須と言われるので、つまずいてしまうのです。正しくはポイントを提供したいがために無理矢理関連付けたということではないでしょうか。いずれマイナンバーカードに決済機能がつけば紐付けることも意味が出てくるでしょうけれど、今のところは意味がなく、正しくは登録というべきでしょう。

3)「毎月上限5,000円 × 7カ月」でやって欲しい
上限5,000円という部分も問題です。25%もの高還元率を誇るなら上限を1万円とか2万円にすればよかったと思うのですが。それか、毎月上限5,000円にするならまだわかるのですが、7カ月間で5,000円ではまったく使い道がありません。誰の入れ知恵でしょうか。

4)法律的にはどうなの?
25%還元というのは景品表示法に抵触すると誰かが言ってたように思うのですが、本当のところはどうでしょうか。

5)1度しか「カード登録」ができない理由は?
1度しかカードが登録ができないのも不便です。それなのに決済事業者は各社ともポイント還元で競争しているのは、何となく矛盾を感じさせます。ポイント競争をやるならいくつものカードに乗り換えができなければ面白くありませんし、公平ではないと思います。この辺も制度的に疑問もあります。おそらく現実はシステムが古くて登録カードを頻繁に変更するとそれだけで負荷がかかり故障の原因になるからではないでしょうか。それを恐れてカード乗り換えをできないようにしているのではないですか。

6)自治体のインフラ整備は大丈夫なの?
私は基本的にマイナンバーカードに反対してきましたが、最近は賛成する部分も出てきました。将来ベーシックインカムが必要になった時その受け皿として期待できると思うからです。しかし今回の10万円の給付金配付にマイナンバーカードを使おうという時のドタバタ騒ぎを見ていると不安になってきます。まず自治体のインフラの整備が必要だと痛感しています。

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