ダイナースクラブで行くイベント 上賀茂神社の“薪能
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晩秋は伝統的なものに触れたくなる。ダイナースクラブは数多くの文化的なイベントをカード会員向けのみに提供している。それは、限られた人数のみが参加できる、他ではなかなか体験できない特別な(Exclusive)ものが多い。
ということで今回参加したダイナースクラブのイベントは「神々とのうたげ」。秋の紅葉のベストシーズンに開催された京都最古の神社、上賀茂神社での薪能。夕暮れ時に行われた神秘的な日本古来の薪能の神髄を堪能してきた。
京都最古の神社、上賀茂神社
京都駅で新幹線を下車し、京都の北部、京情緒を色濃く残す賀茂川上流に向かってタクシーを走らせる。30分もすれば賀茂川の畔に、上賀茂神社のうっそうとした森が見えてきた。
上賀茂神社は正式名称を賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)と言い、天武天皇の時代に創建された京都で最も古い神社の一つ。京の都の鬼門を守る重要な役割を担っている。
この神社の北北西には神山(こうやま)という山があり、そこに降臨したとされる「賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)」が祭神。雷(いかづち)のような御力で厄を祓う、また鬼門を守る神として広く信仰を集めている。
23万坪ある広々とした境内には約60棟もの社殿が配置されており、本殿・権殿(ごんでん)は国宝、ほか41棟は重要文化財、境内全域は世界文化遺産(平成6年)に登録されるほどの格式高い神社である。
夕暮れ時、一の鳥居がお出迎え
さて、タクシーを降りると上賀茂神社の一の鳥居がお出迎えしてくれた。
一の鳥居をくぐり、夕暮れ時の参道を歩いた。
通常であれば午後5時以降は閉門となり、参拝することはできない。しかし、この日は、ダイナースクラブ会員が薪能を鑑賞できるよう、閉門後は貸し切りになった。また通常入ることのできない本殿が参拝できるのも、本イベントのハイライトの一つだ。
来年は21年に一度の式年遷宮
まっすぐに伸びた参道を歩くと次は二の鳥居。二の鳥居の横には「式年遷宮」の文字が掲げられている。式年遷宮とは、定められた年ごとに新しく清浄を保った社殿へ祭神を遷す儀式のこと。上賀茂神社では21年ごとに行われており、来年、平成27年がこれにあたる。そのため、境内の奥にある本殿は現在修理中で、建物内を見ることはできなかった。
さて、二ノ鳥居をくぐると、その先に重要文化財である細殿(ほそどの)がある。細殿の前には一対の円錐形の白い砂山が盛られており、そのてっぺんには松の葉が立てられていた。これは「立砂」と呼ばれるもので、神様を迎えるための儀式とのこと。砂山は祭神が降臨したという神山を形どったもので、松の葉はその目印。今でも鬼門や裏鬼門に立砂をする風習があるが、これがその起源と言われている。
薪能の舞台となる橋殿
さて、「立砂」を通り過ぎると本日の薪能の舞台となる橋殿だ。橋殿の下には賀茂川の分水である御手洗川が流れており、橋殿はこれをまたぐような形で建てられている。なんとも清浄な気に満ちた場所だ。
樟橋(くすのきばし)は長寿の橋
本殿はまだ奥にある。その途中には樟橋(くすのきばし)という、樟の化石で作られた橋がある。これは長寿の橋らしく、ご利益を感じながら渡ることに。鮮やかなもみじとその後ろに構える朱色の楼門は、いかにも京都らしい風景だ。
さて、楼門をくぐればようやく本殿だ。通常本殿は一般の人には開放されていないのだが、この日はダイナースクラブのイベント参加者に限り、特別に参拝することができた。ただし、撮影はNGだったので写真をご紹介できないのが残念だ。
本殿は来年の式年遷宮を控え、檜皮屋根のふき替えの最中で、祭神はすぐ横にある本殿とそっくりに造られた権殿(仮の本殿)に一時的に遷されていた。本殿と権殿は造りだけでなく板壁の絵に至るまでまったく同じに造られている。一時的な住まいとは言え、神が心地よく暮らせるようにという計らいからとのこと。たいへん美しい狩野派による板絵が正面に描かれていた。そこに入っただけで、何か清廉なものに包まれたような気がした。21年に一度しかない式年遷宮を控えたこの時期に、本殿、権殿を参拝することができたことはとても感慨深い。
幻想的な美しさに酔いしれた薪能
さて本殿の参拝も終え、いよいよ薪能の時間が近づいて来た。閉門後に貸し切られた神社は、静けさをまし、あたりはしだいに暗くなっていった。橋殿の下を流れる御手洗川のせせらぎは心地いいものの、かなり底冷えがした。
午後5時を少し過ぎたころ、橋殿はライトアップされ、かがり火に灯がともされた。幻想的な雰囲気に包まれて、本日の演目である「融(とおる)」の舞が始まる。シテ方は、味方健氏。
融こと源融(みなもとのとおる)は光源氏のモデルになったほどの風雅な人物。六条河原院の大邸宅で風光明媚な三陸の塩釜を模した庭園を作り、その中心の池で水を汲みながら塩を焼かせては楽しんでいた。死後もその生活が忘れられず、亡霊となり昔を思い月光に照らされて舞う。そして夜明けとともに月に戻っていく。
この河原院があったとされる木屋町五条近くには、現在、石碑が立てられている。地元京都を舞台にしたストーリーは、臨場感いっぱいに迫ってくるようだった。
シテ方の謡、囃子方の笛、小鼓、大鼓(大皮)、太鼓の調べが野外に響き渡り、自然との一体感も満喫。約一時間、格式高い神社で幽玄の美に酔いしれた。
『木乃婦(きのぶ)』で振る舞われる神饌(しんせん)
能を鑑賞した後は、場所を老舗料亭『木乃婦(きのぶ)』へと移し、上賀茂神社にお供えした食材を使った『木乃婦』流の特別神饌をご馳走になった。
上賀茂神社でお供えされていた昆布や鰹節からとっただし汁を使って、木乃婦の三代目若主人・髙橋氏が現代風にアレンジしてくれたもの。素材を活かした、美しい京料理だ。食事中も神饌にまつわる話を田中宮司と髙橋氏からうかがい、上賀茂神社との結びつきを感じながらありがたく食させていただいた。
京都での出来事に、日本の原点をみる
昔から伝わるものを受け継いでいくことの美しさが心に染み入る京都の一日であった。
今回の参加者は地元関西からの人が多く、京都でのイベントは慣れっこなのかと思ったのだが「こんな格式のある神社で薪能が観られるなんて!」と言う声があちこちで聞こえてきた。すべてが珍しく感動していたのは、私だけではなかったようだ。こんな特別な体験ができたのも、ダイナースクラブカードのおかげだ。
今回は、昔の神事や祭事をいまも粛々と行っている京都の美しさに触れた旅行であった。次回はどんな体験に出会えるのだろう。ダイナースクラブのイベント情報から目が離せそうにない。
※こちらは執筆当時のサービス内容です。現在と異なる場合があることをあらかじめご了承ください。なおカード券面につきましては2016年4月現在のものを使用しています。
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