新世代が3強を脅かす!? 共通ポイント最新情報
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共通ポイントといえば、「Tポイント」「Pontaポイント」「楽天スーパーポイント」の3大ポイントが知られていましたが、2015年末から新世代の共通ポイントが次々と誕生し、共通ポイントの勢力図を塗り替えんばかりの存在感で既存ポイントを脅かしています。新たに加わった新世代のポイントを中心に、「共通ポイント最新情報」をお送りします。
Tポイント、Pontaポイント、楽天スーパーポイントに加え、“第二世代”が台頭
2015年から2016年にかけて、共通ポイントへの参入が相次いでいます。これまで、共通ポイントといえば、「Tポイント」「Pontaポイント」「楽天スーパーポイント」が3大ポイントとして知られていましたが、2015年の暮れに誕生したドコモの「dポイント」を始めとし、2016年2月に「JRE POINT」、そして6月に「WAON POINT」と新規参入者が続々と名乗りを上げました。
これら新たに登場した事業者は、既存勢力であった3大ポイントとは少し性格を異にしているため、前者を“第一世代”後者を“第二世代”として考えることができます。
第一世代と第二世代の違いは?
共通ポイントの代名詞ともいえる「Tポイント」や「Pontaポイント」は、もちろん第一世代のトップランナーです。自社のポイントをコンビニエンスストアやスーパー、ファミリーレストラン、ガソリンスタンドなど業界を超え、日常シーンで使えるよう精力的に開拓を行っていきました。さらに、同業他社との競争を避けるという名目で「一業種一社」、「一店一ブランド」といったルールを業界に定着させました。先行する企業にとって提携先は無辺ですが、後発企業はすでにポイント提携先となっている店舗に手を付けにくく、開拓しづらい状況が形成されていきました。
そんな状況のもと第二世代として登場したのがdポイント、JRE POINT、WAON POINTです。これらを運営するのはNTTドコモ、JR東日本、イオン。グループ力が生かせる大企業が勢ぞろいしています。積極的に加盟店の拡大を図る第一世代に比べ、どちらかといえばグループ内のポイント統合を目指し、それを足掛かりに外部展開を図るという内向き戦略を立てています。
第二世代の今後の展開~「dポイント」
そんな第二世代の中でまず注目したいのが「dポイント」。見逃せないのが約5,800万人いるNTTドコモの既存会員です。会員は、同社への貢献度に応じて「レギュラー」「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」といったステージに分けられてランク付けされており、マーケティングに活用する必要があればすぐに優良顧客を抽出することができます。楽天にも楽天スーパーポイントのランク制度がありますが、これは、それに続く例といえます。
また、dポイントは、第二世代でありながらも街中の加盟店開拓に積極的です。すでにローソンとの提携を行っており、滑り出しは順調。今後は、相互交換先である「Ponta」との連携や独自ルートの開拓を進めていくと思われます。
ただし、今後の展開には課題も残されています。Pontaの提携先でdポイントを使うには、最低5,000Pのdポイントが必要な上、手数料がかかってしまいます。さらに独自ルートの開拓については、主な提携先は既存勢力に押さえられています。こういった難局をどう切り崩していくのか注目されるところです。
第二世代の今後の展開~「JRE POINT」
グループ力で期待されるのが「JRE POINT」。JR東日本グループが発行するポイントを統合して、グループをあげて利用者の囲い込みを図ろうとしています。その第一弾が現在行われている、「アトレ」「ボックスヒル」「グランデュオ」「テルミナ」が発行するポイントの統合です。その後は5,000万枚を発行するSuicaと連携し、SuicaポイントとJRE POINTを統合するつもりです。将来的にはビューサンクスポイントをも取り込む考えです。Suicaはすでに街中に数多くの加盟店を持っているので、これを利用すれば外部の提携先は難なく拡大できると思われます。
とはいえ、弱点はSuicaポイントの存在感の薄さです。実はSuicaは、利用するだけではポイントはたまらず、Suicaポイントクラブに加入し、記名式のSuicaを保有してはじめてためられるポイントです。Suicaポイントの認知度アップは、JRE POINT拡大のカギを握っています。
第二世代の今後の展開~「WAON POINT」
イオングループが持つ延べ1億人の会員組織、57種類のポイント統合で期待を寄せられているのが「WAON POINT」。すでに電子マネーWAONの加盟店開拓で蓄積されたノウハウがあり、外部への展開も優位とされています。
ただし、グループ内のポイント統合は一見簡単そうに見えますが、少々複雑です。たとえば、電子マネー「WAONカード」の利用でたまるのは「WAONポイント」。クレジットカード「イオンカード」は「ときめきポイント」。そして今回発行される「WAON POINTカード」の現金払いでたまるのが「WAON POINT」、とポイント名はバラバラです。さらに、カードごとに利用できる提携先が異なっています。こうした混沌とした状況をどこまで整備でき、シームレスなサービスにつなげられるかが今後の課題になりそうです。
着々と足固めをする既存勢力対し、グループ力を生かし出遅れを取り戻そうとする第二世代。今後も思わぬプレイヤーが参入する可能性もありますし、第一世代と第二世代の間で合従連衡が起こるかもしれません。各ポイントの動きから当分目が離せそうにありません。
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