Apple Payはこう使う。押さえておきたい「お得なクレカ3選」!【Apple Pay 後編】
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iPhoneの最新モデルであるiPhone 7/7 Plus、およびApple Watch Series2がついに非接触型のICカード技術「FeliCa」に対応。これにより、日本でも同社の電子決済サービス「Apple Pay」が利用可能になった。実際の使い方とApple Pay利用における注意点を岩田昭男氏が解説します。
Suica、クレジットカードの移行はスムーズにできる!
●Apple Payの設定方法岩田 最初に言っておきたいのは、Apple Payの設定は驚くほど簡単だということです。iPhone 7にはApple Payがプリインストールされています(10月末に自動更新されて入ります)。このApple Payに自分のクレジットカードを登録するわけですが、その方法は簡単。机の上にクレジットカードを置き、iPhone7をその上にかぶせてスキャンするだけ。カード番号や有効期限、名前を取得して自動的に登録されます。それからカード裏面のセキュリティーコードを入力して完了です。カード会社への届け出も必要ありません。
また、クレジットカードを登録すると自動的にその券面にiD、またはQUICPayのマークがスタンプされるので、自分のカードが「iD」か「QP」かがすぐにわかります。支払いの際に店頭で「iD」で「QP」でと伝えるだけでよく、あらかじめこれらを紐付けておく必要はありません。
また、8枚までのカードを登録することも可能です。メインカードを指定することもできます。Suicaの場合はさらに簡単で、iPhone 7をSuicaのカードの上に置くだけで、自動的にカード情報がiPhone 7に移行し、画面にSuicaの券面が現れます。ちなみに、移行したあとのSuicaカードは無効化され、使えなくなるのでご注意を。「ビュー・スイカ」カードやビックカメラSuicaカードなど、Suica一体型のクレジットカードを登録する方法は、現在ビュー・カードからのアナウンス待ちの状態です。
●Apple Payの使い方
岩田 実際に使う方法ですが、カードに紐付けされている電子マネーの種類によって、レジ前で「iDで」「QUICPayで」「Suicaで」と店員さんに伝えます。次にTouch IDに指を置いたままレジの専用端末にiPhone 7をかざす(Apple Watch 2の場合はサイドボタンをダブルクリックする)と、支払いが終了します。指紋認証をしながら決済するからセキュリティも万全。支払いの際に、本体ロックを解除したり、専用アプリを起動しておく必要はありません。
ただし、Suicaの場合は、Touch IDを押さなくても本体をかざすだけで決済できるようになっています。iPhone 7がスリープの状態でももちろん決済可能。Suicaが使えるコンビニなら、Touch IDを押さずに支払いを行うことができ、さらに手軽です。ちなみに、Apple Watch Series2のSuicaで駅の改札を入るとき、少々問題があります。時計はだいたい左腕に巻いているものですが、Suicaのタッチパネルは右側。タッチするのに身体をひねらねばなりません。これが苦痛ですね。タッチパネルを左側にも作るか、右腕に時計を巻かないといけません。
●Apple Payに移行したSuicaへのチャージの仕方
岩田 SuicaをApple Payに移行するとSuicaカードが使えなくなりますが、チャージはApple Payに登録したカードからならスムーズに行えます。電車に乗って残高が足りなくなった場合も、車内ですぐにチャージできて便利です。また、定期券の更新もApple Pay内で手軽に手続きできます。オートチャージに関しては、現在ビュー・カードのアナウンス待ちです。
●「早速iPhone 7に乗り換えたい!」という人への注意点
岩田 これでAndroidからの乗り換えや、iPhoneユーザーの中でも最新機種に乗り換える人も多いと思います。ただ、「Apple Payを使うためにiPhone 7に乗り換えよう」という人は、いくつか注意しておくべきポイントがあります。
ひとつは、現状Apple Payに対応しているカードと対応していないカードがあること。例えば、楽天カードやREXカードなどのジャックス系のカードはiDやQUICPayに対応していないこともあり、現在はApple Payが使えません。また、カードがiDやQUICPayに対応していても、Apple Payが使えない場合があるなど、「使える」「使えない」の線引きが複雑化し、混乱しています。Apple Pay対応に関しては、10月末に各カード会社から正式アナウンスがあるので、それを待ったほうがいいかもしれませんね。
※「楽天カード」は2016年10月25日から、「REXカード」「ジャックスカード」は2017年3月1日からApple Payへの対応を開始しています。(追記:2018年4月1日)
さらに国際ブランドでは、JCBとMasterCard、American Expressは対応していますが、VISAが完全には対応していないのが問題。正確には、iDやQUICPayを使ったリアル店舗での買い物には使えますが、VISAのネットシステムがApple Payに未対応のために、ネットショッピングやアプリ購入に使えません。また、同じくネット未対応のせいで、Suicaにチャージできない、つまり現状Suicaが使えない、というのも大きな問題。このため、同じカードユーザーでも、国際ブランドがVISAの場合は、ブランドをJCBかMasterCardに変更する必要が出てきます。
いずれにしても、ユーザーは自分のカードがApple Payに対応しているか調べて、対応していなければ、ほかのカードに乗り換える必要があるわけです。
Apple Pay利用でオススメカードはこの3つ
●Apple Payでの利用にオススメのクレジットカード岩田 Apple Payでの利用にオススメのクレジットカードは、Suica系のなかから選ぶなら、「ビュー・スイカ」カードです。JR東日本の窓口でのチケットや定期券購入(更新)、Suicaチャージなどで通常の3倍のビューサンクスポイントが貯まります。
※2018年6月28日よりビューサンクスポイントは、JRE POINTに統合されました。これ以降、ビューカードの利用では、JR東日本の共通ポイントである「JRE POINT」がたまります。(追記:2018年7月10日)
■「ビュー・スイカ」カード
QUICPayと結びつきが強いカード会社はJCBやトヨタファイナンスなどがありますが、JCBがQUICPayの開発元だけに、オススメはJCB ORIGINAL SERIES。JCB会員専用の「MyJCBアプリ」がApple Payと連携し、アプリ経由でポイント交換が簡単に行えるなど、利便性も高いです。
■JCB ORIGINAL SERIES
一方iDの場合は、開発元であるNTTドコモと三井住友カードとの結びつきが強いですが、特にポイント還元率が1%の高還元率で、ローソンでの3%割引など、各加盟店ごとの特典も適用されるNTTドコモのdカード魅力的です。これらのカードの発行元はApple Payとの連携をいち早く進めてきただけに、他のカードに比べて有利な立場にあるといえ、今後ポイント以外にもいろいろなサービスの提供が期待できます。
■dカード
●Apple Payでポイントカードは使えますか?
岩田 最近は共通ポイントがブームになっていますからポイントを扱ってくれたら便利だと思うのですが実際はまだ対応していません。米国で2014年にApple Payがスタートしていますが、ロイヤリティープログラム(ポイントプログラム)が始まったのは今年からです。スタートするまでに2年経ったわけですからやはり準備に時間がかかると言うことでしょう。そこから考えても、日本でもいつかは共通ポイントも含めて対応するようになるでしょう。ただそれはあくまでApple Payに乗っているプレーヤーがポイントを発行すると言うことでアップルが自分からやるわけではありません。アップルはそれはやらないでしょう。安易にその手のお得をアピールに走らないところがアップルのいいところでもあります。そういう哲学に惚れている人が日本人にも多いですから。
・「GetNaviweb iPhone 7&Apple Payで使うべきお得クレカ3選」/著者 平島憲一郎」より ※一部上級カード道場用に改編
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