ローソンの「おさいふPonta」が教えてくれたこと/岩田昭男
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「おさいふPonta」で競争は激化するのか?
ブームの共通ポイントですが、その評価をめぐっていろいろな意見が出てきて、最近迷走気味です。
たとえば、11月にローソンが「おさいふPonta(ポンタ)」という新しい電子マネー(プリペイドカード)を発行しましたが、それに関して或るニュースサイトにこんな記事があがっており、少し気になりました。
<<ローソンが「おさいふPonta」を発行した結果、いよいよライバルのセブン-イレブンで買い物をしてもPontaが貯まるようになった。本来「敵」であるはずのセブン-イレブンで使ってもPontaのポイントが貯まるということになり、各陣営を隔てていた壁に穴が開いた。いよいよ戦いが熾烈になる>>
「おさいふPonta」でセブン-イレブンで買い物をすると、そのままPontaのポイントが貯まる、これは事実です。しかし、「おさいふPonta」への理解が不足しているために、『壁に穴が開いて~』といった記事になってしまったという気がしてなりません。
「おさいふPonta」は国際ブランドのプリペイドカード
「おさいふPonta」とは、auウォレットカードやソフトバンクカードと同じように、JCBやマスターといった国際ブランドが出しているプリペイドカードです。その特徴というのは、国際ブランドの加盟店であれば、利用すればどこでもポイントが貯まるということです。ですから、そもそもセブン-イレブンだから貯まらないということにはならないのです。セブン-イレブンも国際ブランドの加盟店だからです。
つまり、「おさいふPonta」が最初ではなく、それ以前に発行されているソフトバンクカードの場合もセブン-イレブンで買い物をするとTポイントが貯まるのです。そのときすでに「壁」は破られているわけですから今さら大騒ぎする話ではありません。
ローソンと敵対するセブン-イレブンがいずれもJCBの加盟店であるために、セブン-イレブンを利用すればローソンのポイントが貯まるという仕組みになっているだけで、ここにきて壁に風穴があいて競争が激化するようなったわけではありません。
だから競争は激しくならないのだ、ということではありません。私が指摘したいのは、共通ポイントの仕組みはどんどん複雑になって、新しい情報を取り入れないと置いてきぼりにされてしまうということです。多くの情報が氾濫している世の中ですが、情報の質はさまざまです。惑わされないためには、共通ポイントが登場した背景と、共通ポイントがめざすゴールがどんなものかを知っておく必要があるのでしょう。情報を発信する者として、日々取材をして正確な記事を出す。その責任を感じずにはいられません。
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