ポイント偏差値~「Orico Card THE POINT」/岩田昭男
上級カード道場では、アフィリエイトプログラムを利用し広告収益を得て運営維持を行っています。よって記事中にPRリンクを含みます。 ただし、提携の有無が記事内容およびランキングに何ら影響を与えるものではありません。
最近のクレジットカード選びの基準となっているのはポイントの還元率だ。今は、消費税アップとそれに続く物価上昇で生活が苦しくなっていることもあって、ポイントの還元率の高いカードを使って値上げ分を取り戻そうとしている人が増えているのだ。今までの還元率はというと0.5%が一般的だった。つまり、1000円の買い物をして5円分の還元を受けることができる。これが、最近は1~3%のカードも出てきたので、ますます還元率に注目が集まっているのだ。
●ポイント偏差値●
しかし、本当にポイントの還元率だけで、カードを選んでいいのだろうか。単に還元率の高いカードが、利用者にとって良いカードといえるのか。
もちろん、還元率が高いにこしたことはない。しかし、これまでポイントの良し悪しを精査する基準がなかったため、高還元率至上主義がはびこっていたと思う。
そこで、ポイントの機能を項目別に分け、それぞれを採点する「ポイント偏差値」に注目したい。ポイント偏差値は、評価基準にもあるように、「還元率の高さ」「貯めやすさ」「交換の早さ」「商品交換の汎用性」「年会費無料」の5つの項目に区分けすることができる。そして、これらの項目で高評価を獲得する数が多いほど、ポイント偏差値の高いカードとなるのだ。
貯める | 還元率の高さ | 1%より3%のほうが高評価 | 1~5点 |
貯めやすさ | 1000円=1Pより100P=1Pが高評価 | 1~5点 | |
使う | 交換の早さ | リアルタイムで交換できるほど高評価 | 1~5点 |
商品交換の汎用性 | 景品よりアマゾンギフト券のほうが高評価 | 1~5点 | |
会費 | 年会費無料 | 初年度無料より永年無料のほうが高評価 | 1~5点 |
合計 | 5~25点 |
●5枚のカードでポイント偏差値を比較●
これらのことを踏まえ、高還元率などで注目を集めている5枚のカードを選び、比較してみた(下表参照)。最近発行されたばかりのポイントに特化したオリエントコーポレーションのOrico Card THE POINTと、高還元率カードとして知られる信販系のA、Bカード、百貨店系のCカード、コンビニ系のDカードの5枚だが、その結果、ポイント偏差値の合計では、Orico Card THE POINT が高得点をあげた。
このカードは、「還元率の高さ」は、さることながら、ポイントの交換がリアルタイムでできるだけでなく、交換先がアマゾンのギフト券など人気のある所が多いという長所があるために高評価を得たのだ。
さっそく項目別にみてみよう。まず「還元率の高さ」だが、このカードは、通常100円で1ポイントがつき、入会後半年間は還元率が2倍にアップするものの、常時1.8%とか2%になるAカードやBカードに比べれば、見劣りがするために、偏差値は4となった。
しかし、「ポイント交換の早さ」「商品交換の汎用性」では、ポイントの交換がその場でリアルタイムでできるので高評価がついた。Aカードは高還元ではあるものの、そのポイントを交換するためには手間と時間がかかるのが難点。同様にBカードも高還元として有名だが、年会費が若干高めのうえ、ポイント交換はリアルタイムとはいかなかったので減点となった。
「商品交換の汎用性」についても、Orico Card THE POINTは、アマゾンギフト券やLINEギフトコードなど汎用性の高い景品と交換できるので点数を稼いだ。百貨店系Cカードは、還元率や交換の早さなど平均点以上だが、特定の店のみでのメリットということもあり、「貯めやすさ」「商品交換の汎用性」の2項目で偏差値を伸ばすことができなかった。コンビニ系カードのDカードは、どこで利用してもポイントがたまるという「貯めやすさ」がウリだが、その還元率は他のコンビニと比べれば高い方ではあるものの、それ以外では高還元率とは言えないので、こちらもそれほど伸びなかった。
結果、「還元率の高さ」では、Aカードなどが優位となったが、それ以外の「貯めやすさ」「交換の早さ」「商品交換の汎用性」「年会費無料」では、最も偏差値が高かったのがOrico Card THE POINTとなったのだ。
Orico Card THE POINT | 高還元率Aカード | 高還元率Bカード | 百貨店系Cカード | コンビニ系Dカード | |
還元率の高さ | 4 | 5 | 5 | 4 | 4 |
貯めやすさ | 5 | 5 | 4 | 3 | 5 |
交換の早さ | 5 | 3 | 2 | 4 | 4 |
商品交換の汎用性 | 5 | 3 | 3 | 4 | 4 |
年会費無料 | 5 | 4 | 2 | 2 | 4 |
ポイントの特長 | ポイントが貯めやすく、即時交換ができて便利 | 高還元だが交換に時間がかかる | 高還元だが年会費が高い | 特定の店だけ高還元で汎用性が低い | どこでも貯まるが高還元ではない |
総合評点 | 24 | 20 | 16 | 17 | 21 |
偏差値 | 72 | 60 | 48 | 51 | 63 |
●ポイント偏差値で選ぶなら「Orico Card THE POINT」か●
「Orico Card THE POINT」は、還元率は通常の利用ではずば抜けて高いとはいえないが、一旦ためたポイントを使う段になると、そのサービスの良さが光るカードといえる。
ためたポイントは、リアルタイムで交換でき、Amazonギフト券やTポイント、iTunesギフトコードやLINEギフトコードといった、ニーズの高い交換先が用意されている。これらのメリットがありながら、年会費が無料となれば魅力はさらに増す。
つまり、今後は、ポイントに注目するなら、還元率以外にも利便性など、総合的にカードを選ぶことが大切となりそうだ。
※記事内容は制作された時点での情報です。その後サービス等が変更されている場合がありますので、最新の情報につきましては公式サイト等でお確かめください。
twitterで更新のお知らせをしています
新規の記事を更新時、Twitterでお届け。取材時のこぼれ話や日常生活のちょっとしたおトク情報などをもつぶやいております。この機会に岩田昭男をフォローしていただければと思います。