岩田昭男の上級カード道場〜ポイント経済圏、プレミアムカード、カード上級サイト〜

2020年5月4日 プリペイド/デ ビットカード

【コロナ危機を乗り越える④】新型コロナ感染拡大で買い控えの現実

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株式会社 Kyash(本社: 東京都港区、代表取締役: 鷹取 真一)は、自社が展開するウォレットアプリ「Kyash」のユーザー1万名を対象に、新型コロナウイルスが及ぼす消費への影響を調査。2020年3月1日~3月14日、3月29日~4月11日の二つの期間における消費動向の変化を公表しました。

■ 調査概要
【調査主旨】新型コロナの感染拡大による消費動向の変化を調査
【調査対象】2020年3月1日~3月14日※において、ウォレットアプリ「Kyash」の使用頻度の高いユーザー1万名
【調査方法】調査対象ユーザーの2020年3月1日~3月14日と3月29日〜4月11日の購買データを統計情報にして比較
【調査機関】株式会社Kyash

3月下旬以降、消費の落ち込みがより顕著に

最初の調査期間である「3月1日~3月14日」は日本での感染者数が254名から716名に増加した時期。欧米では、イタリア1万7660名、フランス3661名、米国2034名と感染がみるみる拡大していったころです。

一方「3月29日~4月11日」は、国内の感染者が1693名から6005名へと急拡大し、欧米並みのオーバーシュートが起こるのではないかと言われ、コロナへの危機意識は高まったころ。3月末に東京都は不要不急の外出自粛を要請。4月7日には、政府が新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言を行っています。

この間、新型コロナ感染拡大への危機感とともに急速に消費が冷え込んでいきました。


[出所]厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の国内発生動向」

決済金額の落ち込み

下図は「3月1日~3月14日」「3月29日~4月11日」における決済金額の増減です。

「3月1日~3月14日」にはすでに新型コロナの影響で消費は縮小していましたが、「3月29日~4月11日」にはさらに悪化しています。決済金額ベースで減少率は31.3%。年齢別では20代の減少率が36.6%と最も顕著に表れていました。

決済金額の変化をみると、実店舗決済は̠-37%、オンライン決済は-22.2%の減少。感染リスクにさらされにくいオンライン決済までが影響を受けていました。消費者マインドがすっかり冷え込んでしまったようです。

図表1】2つの期間における決済金額の変化 「3月1日~3月14日」「3月29日~4月11日」


[出典]Kyash「新型コロナ感染拡大による消費動向の変化を調査」

決済単価はオンラインでやや上昇

次に決済単価の推移です。決済単価は実店舗で5.8%減少しましたが、オンライン決済では3.2%上昇しました。オンライン決済については、決済金額が低下する半面、決済単価は上昇。つまり、“ネットでやや多めに購入”といった傾向がうかがえます。

【図表2】2つの期間における決済単価の変化


[出典]Kyash「新型コロナ感染拡大による消費動向の変化を調査」

この時期、買い物はどこでする?

買い物に利用された場所は、コンビニ、EC、スーパー、飲食店など。これら4業態は期間にかかわらず変化なく上位のまま。一方、生活していくうえで優先順位の低めな、衣料品、レンタルショップ、タクシーの利用は減少したようです。3月29日~4月11日のランキングから姿を消しています。

【図表3】業態別 決済回数が多い加盟店
3月1日~3月14日 3月29日~4月11日
1 コンビニ コンビニ
2 EC EC
3 スーパー スーパー
4 飲食店 飲食店
5 ショッピングセンター ドラッグストア
6 ドラッグストア ショッピングセンター
7 フードデリバリー 家電量販店
8 ホームセンター フードデリバリー
9 衣料品 ホームセンター
10 レンタルショップ
11 タクシー
[出典]Kyash「新型コロナ感染拡大による消費動向の変化を調査」

まとめ

実店舗での決済金額に加え、オンライン決済まで縮小していたことは残念に思える結果でした。

ですが、この時期オンライン決済が貢献できることは多そうに思えます。

実際、ネットスーパーやECサイトは非対面で受け取れる(置き配)サービスを拡大しています。事前にキャッシュレス決済しておけば、玄関先に荷物を置いてもらうだけで買い物ができます。配達する人と受け取る人が対面することなく、感染リスクの低減にも役立ちます。

日本郵便「置き配」
ヤマト運輸「対面以外での荷物の受け取り」
Amazon「置き配指定」
佐川急便「非対面でのお受け取りについて」
※緊急事態宣言が解除されるまで
Rakuten EXPRESS「非対面による荷物のお受け取りについて」

このほか、ドライブスルー形式で魚や野菜が買えるサービスも始まっています。こちらも事前にクレジットカードなどで決済し、指定の場所(市場)に行ってドライブスルーで商品を受け取ります。トランクに商品を入れてくれるので対面時間も少なく、感染リスクの防止にも役立ちます。あつかっているのは、飲食店の休業などで行き場がなくなった食材。通常の3割から半額といったお値打ち品もあり、売る人も買う人も助かるサービスです。

こんな時期ではありますが、キャッシュレス払いが役立つシーンはまだまだ生まれそうな気がします。

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