アフィリエイトサイト頼みで大丈夫か?/岩田昭男
上級カード道場では、アフィリエイトプログラムを利用し広告収益を得て運営維持を行っています。よって記事中にPRリンクを含みます。 ただし、提携の有無が記事内容およびランキングに何ら影響を与えるものではありません。
まとめサイトでの捏造が話題に!
DeNAのキュレーションサイト(まとめサイト)が問題になりました。広告を取りたいためにDeNAはバイト学生を数十人雇い、ネットの画像借用や文章のつなぎ合わせで記事を捏造していたといいます。
その際、SEO(検索エンジンで上位に表示されるようにするための最適化)対策としてキーワードの埋め込みなどもきちんと指示したというから念が入っています。
この事件を受けてネット業界は蜂の巣をつついたような騒ぎになりました。
そして、リクルートホールディングスやサイバーエージェント、さらにはヤフーなどの大手サイトまでも一部サイトを閉鎖し、再点検に入るなど、波紋が大きく広がっています。
ネットと近いクレジットカード業界への影響は
一方で我がクレジットカード業界はどうでしょうか。カード業界はネットとの親和性が高いため、会員募集業務のほとんどをアフィリエイト業者に頼っているケースも多くて他人事ではありません。
問題はそのアフィリエイト業者たちです。いま日本には数えきれないほどのアフィリエイトサイトが存在しています。
クレジットカードのランキングサイトを立ち上げ、その中でカード会員の募集をして、そして、入会者一件につき2,000円から5,000円の謝礼をカード会社から受け取っています。
アフィリエイト業者はこれをなりわいとしているのですが、その儲けはバカになりません。有力なアフィリエイト業者になると月に1000万円近くの儲けがあるといわれますから、驚きます。
無断転載や捏造もある悪質アフィリエイトサイト
ただ問題はそうしたアフィリエイト業者の中には、クレジットカードの評価を自力できちんとやっていないサイトがあることです。
なかには他のサイトからの無断転載や、専門知識のないライターに頼んで適当な文章を作って掲載しているところもあります。
それ以上に問題とされているのが特定のカード会社がお金を出して自社のカードを上位にランクインさせる行為です。
というのも、何の特徴もないのに、いつも一位になっていると言うことが昔からありました。「どうしてこのカードが・・・」と思うのですが、そこにはなんらかのからくりがあるのでは?と疑わざるを得ません。
しかも、多くのサイトでは、あたかもサービス内容を客観的に評価しているかのように装っています。これではユーザーが本当に優位なカードを選ぶことができません。
そして、こうしたアフィリエイトサイトは、SEO対策にお金をかけているため、常にGoogleの検索結果の上位に位置しています。誘導の文章やデザインが巧みで、多くの顧客を集めるのにも成功しています。
ユーザー第一で考えるべき。悪質なサイトは排除すること
カード会社も結果的にそれに乗っかっているのです。たしかに手っとり早く数が取れるし、成果報酬型なので、費用対効果も高くなります。
しかし、これらの会社は、単にアフィリエイトの技術に優れているだけで、カードについての知識がないに等しく、会員を集める真っ当なアイデアがあるわけでもありません。
これは問題なのではないでしょうか。新規会員を獲得することができれば、何でもあり、の業者と組んでいて大丈夫でしょうか。カード会社にとって大切なのは、いうまでもなく、会員になる一般ユーザーです。
そのユーザーに正しい知識を提供しているとは言い難い、怪しげなアフィリエイトサイトを利用していては、DeNAと同じ穴のムジナといわれてもしかたないでしょう。
カード業界がまっとうに伸びていくためにも、小手先のSEO対策や、まやかしのランキングを載せるアフィリエイトサイトに依存しない、新たな会員獲得手法を模索すべき時が来ています。
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