岩田昭男の上級カード道場〜ポイント経済圏、プレミアムカード、カード上級サイト〜

ダイナースクラブプレミアムカード 極上のおもてなし

第三回

ダイナースクラブのダイニングイベント-レストランウィーク

ダイナースクラブ プレミアムカード

ダイナースクラブ プレミアムカードは、招待制のカードです。ダイナースクラブカードの利用状況から一定の審査基準を満たしたと判断された方にインビテーションが届けられます。



休日にテレビを眺めていると、グルメ番組のオンパレード。つくづく日本人は食べることが好きな国民なんだと感心させられる。そういえば2014年のミシュランガイドでも、三つ星レストランの数は28店舗と日本がフランスをわずかに上回り、世界最多であった。その日本が誇る和食は、ユネスコ無形文化遺産へ登録も決まった。

これほど食へのこだわりが高い日本に暮らしているからには、おいしいものを食べ歩いてみたい。おいしいものをリーズナブルに食べるために、ダイナースクラブカードの特典を利用していきたいものだ。

ダイナースクラブのレストランウィーク

ダイナースクラブと言えば“食に強い”ことが特長の一つだ。カード会員に向けて様々なグルメ優待を行っているだけでなく、フランスレストランウィークやイタリアレストランウィークなど、各国大使館をパートナーとして、その国の料理の魅力を広めるイベントも積極的に展開しようと特別協賛をしている。

レストランウィークは、あくまでもその国や地域の料理を味わってもらうことがメイン。そのため開催期間中は、各レストランの限定コースがお値打ち価格で提供される。しかも参加するレストランは、名店ぞろいだ。ただ値段があまりにもリーズナブルゆえに、超人気店はすぐに予約で満席になってしまうらしい。ただし、ダイナースクラブ会員であれば、“先行予約”という特典があるので、それを利用すれば問題ないだろう。会員にはウェルカムドリンクも用意されているので、ちょっとしたお得も味わえる。

さっそく「ダイナースクラブ フランス レストランウィーク」、「ダイナースクラブ イタリアン レストランウィーク」を利用して、有名店を予約してみることにした。初めての体験なのでどんなおもてなしが受けられるのか、ワクワクさせられる。

「ダイナースクラブ フランス レストランウィーク」

レストランイベントの一つ、「ダイナースクラブ フランス レストランウィーク」は、フランスで開催されている「Tous au Restaurant(皆でレストランに行こう)」の日本版として、2011年から開催されている。グルメ好きの日本人の志向とぴったり合って、年々参加するフレンチレストランは増え続け、今や500軒以上が参加するほどの盛況ぶりだ。

アラン・デュカス、三國清三、平松宏之、吉野建、下村浩司など、名だたるシェフも多数参加し腕をふるう豪華さは見逃せない。昨年2013年は9月23日~10月6日の約2週間にわたって開催され、どのお店もランチ2,013円(2013年にちなんで)、ディナー5,000円の一律料金でコースを提供。2013年のテーマ「発見!日本のテロワール」に沿って、日本各地の豊かな食材を使った「日本発のフランス料理」がもてなされた。

高級レストラン「フウ」で、2,013円のランチコース!

私は知人からの勧めもあり、乃木坂にあるフレンチレストラン「フウ」のランチを予約することにした。ここは30年以上続く伝統あるフレンチレストラン。シェフの松本氏はフランスの二つ星、三ツ星レストランで修業を積んだ実力派だ。どんな感動が味わえるか興味をそそられる。

乃木坂の駅を上がるとすぐ、フランス国旗を掲げた「フウ」の白いレンガの壁が見えてくる。そこの扉を開け中に入ると、外の喧騒を忘れさせるシックモダンな別世界が広がっていた。白い壁に温かく映える赤いチェア。そして縦長の大きな窓から目に入る青々とした木々がまるで絵画のように空間を彩る。

こんな場所で、しかも2,013円でランチが食べられるのか?というのが正直な感想だった。しかし、出されたものはどれもおもてなしの気持ちが詰まった逸品ばかり。

・食前酒(ダイナースクラブ会員に提供される)
・かぶのポタージュ
・厚切りタスマニア産サーモンと旬のサラダ
・紀州うめどりの胸肉のロースト
・和歌山産いちじくと黒糖のロールケーキ
・ハーブティ

アミューズは、かぶの風味が口いっぱいに広がるさっぱりとしたポタージュ。前菜は、サーモンの燻製。前菜とは思えないほど厚く切られたタスマニアサーモンと蕎麦粉のガレットが口の中で交わって、絶妙に溶けていく。メインは、みかん酢をあしらわれたうめどり。やわらかくローストされたうめどりは、しっとりとしてジューシーな味わい。どれもが素材の良さを引き立てる、上品な味付けでまとめられている。料理だけでなく、モダンでポップなディシュウェアも目を楽しませてくれた。

レストランウィークのテーマが「日本発のフランス料理」ということで、紀州うめどり、みかん酢、いちじくなど、和歌山県の食材がふんだんに使用されている。とはいえ、それらはフランス料理のテイストを邪魔することなく、逆にそれを引き立てているところに、シェフのセンスの高さと豊かな創造性が感じられた。

「ダイナースクラブ イタリアン レストランウィーク」

続く「ダイナースクラブ イタリアン レストランウィーク」はフランスレストランウィークが終わった後、11月2日から16日間にわたって行われた。ランチは2,000円/5,000円、ディナーは3,000円/5,000円/10,000円から選べるようになっている。こちらは、イタリア料理の先駆者落合務シェフ(ラ・ベットラ)を筆頭に、ベテランから大注目の若手シェフまでが参加。総数約170店舗ものレストランが参加し、「食」を通じてイタリア料理や文化を伝えるといった趣向だ。

有名店が多数参加しているのでどこにしようか迷った挙句、イタリアンレストラン「ブルガリ イル・リストランテ」のランチコース(5,000円)を選ぶことにした。エグゼクティブシェフは、ローマの三つ星レストランで副料理長をしていたというルカ・ファンティン氏だ。

レストランは、銀座中央通りにあるブルガリ銀座タワーの9階にある。44席用意された室内はシックにまとめられており、床から天井まで高さ9mもあるガラス窓からは、遠く東京タワーを望むことができる。洗練された調度類に囲まれた室内は、エレガントな時間がゆっくり流れている。

当日のメニューは、
・食前酒(ダイナースクラブ会員に提供される)
・かぼちゃとキャロットのスープ
・旬野菜とパルミジャーノのソース
・栗のリゾット(またはパスタ)
・ティラミス、マスカルポーネのジェラート
・小菓子
・コーヒー

ランチとはいえ、このクラスのレストランで5,000円のコースとは破格の値段だ。
ルカ氏がイタリア北部の出身ということもあり、食前酒や食材には北イタリア産のものがふんだんに使われている。最初のスープは人参とかぼちゃの色合いが美しく上品な味わい。次に出された20種類もの旬野菜は、赤カブとゴボウの硬めの食感がほどよいアクセントとなって、パルメジャーノと見事にマッチしている。メインであるリゾットと一緒に用意されたのは、イタリアから直輸入されたトリフュ。なんと1キロ65万円するという。それを惜しげもなく板状にすりおろしてくれ、リゾットにふんだんにかけてもらうと、室内中にトリフュの香りが広がる。この上ない贅沢だ。メインと一緒に味わったワインはトリフュと同じ産地のピエモンテ。その地域で採れたもの同士の相性は抜群だ。こういうのを“至福の時”というのだろう。

実はこの店、カード会員の特典である“先行予約”を利用して予約したのだが、それでもなかなかつながらなかったレストランだ。店の人にその話しをすると、先行予約日の初日は朝から電話がひっきりなしにかかり続けたそうだ。しかもレストランウィーク中の予約はすぐに埋まってしまったという。日本人はイタリア料理には特に目がないのだろう。粒揃いの名店を多数有し繁盛し続けている国は、世界的にも珍しいことらしい。

フランス、イタリア、どちらのレストランウィークともとても華やかなで上質な経験を味わうことができた。ダイナースクラブならではのオーソドッスさ、地に足のついたイベントこそがこのカードの最大の魅力と言える。

いよいよ京都で!「ダイナースクラブ京都レストランウインタースペシャル2014」

ダイナースクラブが特別協賛するレストランイベントは、一年を通して行われている。2014年2月からは、いよいよ京都で「ダイナースクラブ京都レストランウインタースペシャル2014」(http://www.diners-krws.com/)が1ヶ月(2月1日(土)~28日(金))にわたって開催される。500年超の歴史を誇る老舗から、新進気鋭のシェフが手掛けるレストランまで150店が参加する、これまで最大級のスケールだ。普段であれば敷居の高い京都の名店も、イベント中はリーズナブルな値段で提供されるので、ぐんと身近に感じられるだろう。真冬の京都で「ほんまもんの京都の料理」を堪能するのも味わい深いものだ。

その土地で大切に育てられた食材を秀逸な料理人の手によって世に送り出す……。丹精込めて作られた料理と私たちに出会いの場を創出してくれるのがダイナースクラブのイベントだ。何もミシュランの星だけがすべてではない、とも思っているが、今回訪れた「フウ」も「ブルガリ イル・リストランテ」もいずれも星付きのレストランだったらしい。

それはともかく、今回も食を通じて贅沢で優雅な体験をすることができた。これからもこのカードを手に“上質で人に伝えたくなる体験”を楽しんでいきたいものだ。次回は、ダイナースクラブ 銀座ラウンジで行われた伝統・芸術にまつわるセミナーをいくつか紹介したい。

※こちらは執筆当時のサービス内容です。現在と異なる場合があることをあらかじめご了承ください。なおカード券面につきましては2016年4月現在のものを使用しています。

 

第二回 あのドミンゴが目の前に

第四回 銀座一 等地のプライベート空間!
「ダイナースクラブ 銀座ラウンジ」

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