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「アップル+JR東日本連合」が決済サービスの台風の目に!!

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本当はSuicaが気になっていたアップル

Felicaを拒否し続けたアップルがiPhone7になって突然Felicaを搭載し、Suicaを押し立てて登場したので、日本のカード業界は大慌てです。その流れに乗ろうとするカード会社もあれば、押しとどめようとするカード会社もあってパニック状態が続いています。

それにしても、Felicaを載せたアップルの狙いは、一体何でしょうか。世界で唯一iPhoneが好調な日本で、親しまれているFelicaを載せることで、顧客を囲い込み、反転攻勢の機会を窺うためでしょうか。

しかし、実際はそれだけではないと筆者は思っています。アップルは本心で、Suicaを搭載したかったようにみえるのです。

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アップルの元社員によれば、シリコンバレーからアップルジャパンに来た米国人たちは、オフィスの自販機でSuicaを使って簡単にコーヒーやジュースを買う日本人社員の様子をみて、Suicaは素晴らしいツールだと感じたといいます。

また、朝夕の新宿駅のラッシュアワーで何千、何万という人たちがSuicaを使って改札を整然と通過していく様子をみて、その応答速度の速さに感嘆していました。そして、帰国してから、いつかiPhoneにSuicaを入れて世界で使いたいと考える者がいたとしても不思議ではありません。

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そういう下地があるからこそ、今回のiPhone7では、Suicaが主役として位置づけられ躍り出たのではないでしょうか。彼らがほしいのはFelicaというより、電子マネーSuicaだけではないのでしょうか。5700万枚の発行枚数を誇る、日本一の電子マネーですから。

2年前から始まっていた共同研究の成果は

約2年前からアップルはJR東日本と共同研究を始めていますが、FelicaとApple Payの合体はたくさんのユニークな機能を生み出しています。

●電子マネーについては、Suicaカードの上にiPhone7をかざすだけで、Suicaの情報をすべて取り込む機能を開発しました。

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●クレジットカードについては、Felicaの後払い方式の電子マネー「iD」「QUICPay」のインフラを使って決済する方法を考案しました。これも世界初です。

●SuicaカードをApple Pay内で生成する機能をJR東日本は開発。これはSuicaカードを持たない人でもSuicaを使えるようにするためのものです。その結果、Suica販売圏外の九州や関西に住む人たちでも手軽にSuicaカードを手にすることができるようになりました。JR東日本はアップルの助けを得て、念願の全国共通カードの開発に成功したことになります。

●世界中のiPhone7に搭載されているNFCにはタイプA、Bの他にタイプFとしてFelicaも搭載されているようです。2020年の東京オリンピックでは、このFelicaを使って海外からの観光客がSuicaをダウンロードして成田空港で日本円をチャージして電車に乗ったり、買い物することも検討されています。いずれ世界でSuicaを使えるようになるかもしれません。

日本だけの機能が世界に普及したケースはすでにあります。iPhoneの絵文字がそうです。若者からのリクエストに答えて、日本で試験的に入れたところ、世界中の人たちに人気になり、いまや世界のiPhoneにも搭載されるようになりました。Suicaが絵文字と同じ道を歩むことは十分に考えられます。

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以上のように、アップルとJR東日本が作ったSuica版Apple Payは、これまでのクレジットカードの常識を覆す、非常にユニークなものになっています。

安全性でも大きくリード

とくに特筆すべきはその仕組みで、アップルは基本的に利用者が手軽にプライバシーを守りながら、決済できるように工夫しています。

カード番号は店に渡らないし、アップルは利用履歴を集めないので、プライバシーを守ることができます。また、スマホをなくした時もすぐに見つかるような機能をつけるなど万全を期しているのです。

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今回の共同研究を通して、アップルとJR東日本はよきパートナーとして互いを認めるようになりました。今後は、決済サービスの新しい勢力として金融業界の台風の目になりそうです。競合する勢力が多い中で、このApple Payがどう発展し、進化していくか注目したいところです。

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