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2016年3月13日 岩田昭男が探る

マイナス金利に打ち勝つカード術

日銀のマイナス金利政策は果たして成功するのか!?

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黒田東彦・日銀総裁が、1月29日に金融政策決定会合でマイナス金利の導入を決めてから早くも2カ月近く経ちました。黒田総裁はこれまで進めてきた「量的・質的な金融政策に、金利という3つめのオプションが加わった」と説明しています。
この決定を受け、2月16日からは銀行が日銀の当座預金に預ける預金の一部に0.1%のマイナス金利が適用されることになりました。日銀はお金を預けた銀行に利息を払うどころか逆に手数料を課すことにしたわけです。狙いは、銀行の融資や投資を促すとともに、金利の下押し圧力によって円安に誘導することだといわれます。

この日銀のいわば禁じ手に対して、その効果を疑問視する声が強いのですが、一般消費者にとって直接的な影響が銀行預金金利の引き下げとなってすでに現れています。現在、三菱東京UFJ、三井住友、みずほのメガバンク3行の定期預金金利は0.01%に、普通預金金利は0.001%となっています。
一方で住宅ローン金利が下がり、空前の不動産バブルがやってくるのではないかと期待する向きもありますが、多くの人にとっての関心事は銀行預金の金利が引き下げられることの方です。住宅ローンの金利が下がるのはいいことではないかと思うかもしれませんが、90年代初頭にバブルが弾けた後、過剰融資の末に多額の不良債権を抱えて破綻した住宅金融専門会社(住専)の教訓を忘れてはいけません。

「生涯ポイント」という考え方

マイナス金利によっていちばん打撃を受けるのは銀行であり、そのしわ寄せで銀行金利が先ほど述べたような水準まで引き下げられたのです。これによって、「もう銀行にお金を預けておく意味はなくなったのではないか」という人もいます。街では貸金庫がよく売れているという話も聞かれます。タンス預金にするか貸金庫にお金を入れて自宅や事務所に置いておくという人が増えているわけです。

タンス預金ではなく、銀行以外のところにお金を預け替えしようという動きもあります。0.05%の金利がつく国債(個人向け国債)に人気が集まっているのです。もっとも、残高が膨らむ一方の日本の国債は暴落する恐れがあって危険だという見方もあります。
そうしたことを考えると、いちばん安心で利回りがいいのは百貨店の「友の会」だという人もいます。これは全国の主要百貨店が行なっている顧客サービスのひとつで、顧客が毎月一定の金額を積み立て買い物カードに替えるというものです。三越や伊勢丹は「エムアイ友の会」、高島屋は「ローズサークル」、松屋は「クラブMG」といった名称になっており、いずれも毎月1万円ずつ1年(12カ月)積み立てると13万円の買い物カードに交換できます(5千円ずつ6カ月積み立てるというコースもあります)。

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この買い物カードを利用できるのはそれぞれの百貨店に限定されますが、預金金利に換算すれば8.3%の高利回りになります。そのため、昨年は「友の会」の申込件数がそれまでの3~4倍に増えたといいます。
確かに「友の会」の利回りはすごいのですが、やはり特定の百貨店でしか使えないという弱点があります。そう考えると、いちばん賢い方法は手持ちのクレジットカードを上手に利用してポイントを貯めることだといえます。クレジットカードの場合、ポイントの還元率は最低で0.5%くらいです。メガバンクの普通預金金利が0.001%ということは、100万円を預けた場合、1年間の利息はわずか10円です。それに比べて0.5%の還元率はメガバンクの預金金利の500倍ということです。クレジットカードのポイント還元率が1%のものもあります。そうなると1000倍です。
ですから、いまこそクレジットカードのポイントを賢く貯めて上手に使う時代だということです。ポイントを上手に使った人とそうでない人の蓄財の差がどれくらいになるのか考えてみましょう。

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私は以前から「生涯ポイント」という言い方をしているのですが、ポイント還元率1%のクレジットカードがあったとして、それを20歳から70歳まで50年間、月々50万円ずつ使ったとすると(年間600万円)、300万円分のポイントが貯まります。それに比べて、現在の0.001%の金利で銀行に1年間600万円預けていた場合の利息はたったの60円で、50年間で3000円にしかなりません(*以上は、複利ではなく単利で運用したという前提です)。
まさにクレジットカードでポイントを稼ぐ時代がいよいよやってきたということがよくわかります。
欧州でもいくつかの国でマイナス金利は実施されており、こちらも新たな局面に入っています。銀行預金の金利が引き下げられたために、多くの人が預金のほかの手段に変更したといいますが、タンス預金ではなく、キャッシュレス化を進める方向に向かったといいます。つまり、クレジットカードを使ってポイントにするか、電子マネーに変えてしまい、マイナス金利の影響から逃れようという動きです。欧州のように、みなが電子マネーやクレジットカードを使うようになれば景気もよくなるので、黒田総裁の所期の目的は達成できるかもしれません。財務省が最初からそれを予期したかどうかはわかりませんが、「瓢箪から駒」の展開になりそうです。

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