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2018年9月21日 プリペイド/デ ビットカード

現金&クレカのハイブリッド感覚。デビットカードで味わう“新しい決済体験”

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更新日:2020年10月1日


クレジットカードは使い過ぎが心配。かといって、現金の引き出しでATMに並ぶのも面倒……。キャッシュレス化が進む中、自分に合った決済方法が見つからないという人も多いのではないでしょうか。デビットカードがこういった問題解決の糸口になるかもしれません。

ブランドデビットは国内でも海外でも利用できる

デビットカードは、利用代金が即時口座から引き落とされる決済サービスです。最近、よく使われているのが「Visaデビット」「JCBデビット」といった国際ブランド付デビットカード。クレカのように国内および海外のショッピングに使えるほか、キャッシュが必要なときは海外ATMで現地通貨が引き出せます(国内はキャッシュカードを利用)。カードを利用するたびに取引通知メールが届くので、利用金額が一目で分かりお金の管理も簡単です。


<デビットカード基本サービス>
※「Visa」や「JCB」など国際ブランドマークのあるショップ、およびATMで利用できます。ただし、カードによって詳細は異なります。
国内 海外
ATM利用
キャッシュカードと一体型はできるが、デビットカード単体型はできない。 現地通貨が引出せる。ただし、海外手数料等が発生する
レストラン、ショップでの買い物
手数料は不要 海外手数料が必要
※外貨普通預金との連携で手数料不要のカードあり
 

デビットカードの利用限度額は自分で設定できる

口座と直結しているため、残高ギリギリまで使ってしまいそう、不正利用された場合どう対処すべきか、など心配する人もいるでしょう。基本的にデビットカードの利用限度額は自分で設定できます。また、カードの不正利用に関する補償も付帯されています。補償についてはカードによってさまざまですが、補償上限内に利用限度額を設定すれば安心です。

メガバンクとネット銀行のデビット。どこがどう違う?

デビットカードは大きく分けて、メガバンクをはじめとする都市銀行や地銀(以下、メガバンク)が発行するカード、インターネット専業銀行等(以下、ネット銀行)が発行するカードに分かれます。デビットカードを利用するには、いずれかの銀行に口座が持っていなければ発行してもらえません。

メガバンクの場合、すでに多くの人が口座を持っていることが想定されます。そうすると、デビットカードの発行手続きを行うだけで入手できます。また、自前のATMを多く保有しているので、時間内なら手数料もかからず入出金が行えます。

一方ネット銀行の場合は、メガバンクに比べ口座を持っている人は少ないと想定されます。そうすると、まず口座開設の手続きが必要です。また、自前のATMを持たない銀行も多いため、ATMでの出入金に手数料が発生してしまいがちです(一定回数無料の場合は多い)。こういった点でメガバンクより利便性は劣りますが、ポイント還元率が高かったり、海外利用時の手数料が安かったりと多くのベネフィットが用意されています。

メガバンク発行のデビットカード

メガバンク発行のデビットカードにはどんなカードがあるのか、いくつか紹介します。デビットカード選びに困ったら、まずは利用している銀行のカードを選んでみてはいかがでしょう。口座があれば簡単に始められます。

■「三菱UFJ-JCBデビット」「三菱UFJ-VISAデビット」(三菱UFJ銀行)
JCBとVisa二つのブランドから選べます。利用特典は、JCBブランドは国内・海外の旅行傷害保険の付帯。Visaブランドは0.2%のキャッシュバックと国内・海外のショッピング保険の付帯です。いずれも年会費は無料です。


■「SMBCデビット」(三井住友銀行)
デビットとキャッシュカードが一つになった、Visaデビット一体型キャッシュカードです。年会費は無料。利用特典は0.25%のキャッシュバック、または0.5%のポイントの付与のいずれかが選択できます。「iD」「Visa payWave」がカードに搭載されているので、コンビニ、スーパーなど利用可能店舗ではカードタッチでスピーディに決済できます。旅行傷害保険やショッピング保険などは付帯されていません。


■「みずほJCBデビット」(みずほ銀行)
国内・海外旅行傷害保険に加え海外ショッピング保険が付帯されているカード。利用特典は0.2%のキャッシュバックです。取引状況に応じてATMの時間外手数料やコンビニATMの手数料が無料になります。年会費は初年度無料ですが、2年目以降1100円(税込)。年1回の利用で無料になるので、忘れなければ簡単にクリアできそうです。一点、海外のATMが利用できない点に注意が必要です。(国内ATMはキャッシュカードを利用)

■「りそなデビットカード(Visaデビット)」(りそな銀行)
年会費は無料のカード。利用特典は0.5%のポイントの付与で、さらに年間利用額に応じて約0.1%のボーナスポイントが加算されるチャンスがあります。たまったポイントはWAON、楽天スーパーポイント、nanaco、Tポイントなど20社以上のポイントと交換可能。JALの利用者は、直接0.5%のマイルがたまる「りそなデビットカード〈JMB〉」という選択肢もあります。こちらは初年度の年会費は無料ですが、2年目以降1100円(税込)。年1回以上の利用で無料になります。

ネット銀行発行のデビットカード

意外にお得なのがネット銀行のデビットカードです。利便性でメガバンクに劣る点はありますが、ポイント還元率や海外手数料などが優遇されているので注目です。

■「イオン銀行キャッシュ+デビット(JCB)」/「イオンデビットカード」(Visa)(イオン銀行)
JCB、Visaブランドが選べます。いずれのカードも年会費無料。JCBブランドはキャッシュカードとデビットカードの一体型。Visaブランドは単独のデビットカードですが、口座残高が不足の際に10万円まで立て替えてもらえるユニークなサービスが付帯されています。どちらもポイント還元率は0.5%。イオングループでの利用は2倍の1.0%にUPします。海外ショッピングの利用手数料は1.6%と、3.0%前後のメガバンクのデビットカードに比べかなりお得。ショッピング保険は付帯されていますが、旅行傷害保険は付帯されていません。

Sony Bank WALLET(ソニー銀行)
特に海外でお得。海外手数料の安さで人気のカードです。年会費は無料です。ソニー銀行に預け入れた外貨(対象は10通貨)は海外ショッピングへ流用でき、決済手数料がかかりません。また、海外ATMを利用する時の手数料も1.76%と低め。外貨預金口座の残高が不足していても、円預金から自動的に補填(外貨購入)してくれるので安心です。国内・海外ショッピング保険は付帯されていますが、旅行保険は付帯されていません。


■Visaデビット付キャッシュカード(住信SBIネット銀行)
年会費無料のカード。利用に応じて0.6%のキャッシュバックがあります。Visa payWaveが搭載されているので、加盟店ではタッチ決済ができます。特にVisa payWaveが普及している海外での少額決済に便利です。また、米ドルの外貨普通預金口座を使って海外支払いに充当することも可能。通常、2.5%かかる海外事務手数料は、年間30回までポイントバックされるため、実質無料で利用できます。保険は付帯されていません。

■「楽天銀行デビットカード(JCB)」 (楽天銀行)
還元率が1.0%の高還元率カード。年会費は無料です。利用に応じて付与される楽天スーパーポイント(※)は、1P=1円として国内だけでなく海外ショッピングの支払いにも使えます。保険は付帯されていません。
※期間限定ポイントおよび他ポイントからの交換分を除く


まとめ

デビットカードの支払いで注意したいことは3つあります。1つ目は口座に十分な残高を確保しておくこと。二つ目はカード利用時に「デビットカード」と言わず、「Visaで」「1回払い」と告げることです。クレジットカードと同じ決済システムで処理するため、このように言えば店頭スタッフが把握しやすくなります。最後に、利用代金によっては暗証番号を求められるので記憶しておくこと。これでよりスムーズにデビットカードが利用できるでしょう。

現金でもなく、クレカでもなくその中間に位置するデビットカード。一度使用感を確かめてみてはいかがでしょう。

※デビットカードごとにサービス内容は異なります。利用前にかならず公式サイト等でお確かめください。

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